何故でしょうか。
何度も見ているのに、
何度も経験しているのに、
何度でもトキメキを感じることが出来る。
それがビカクシダの生長っというもの...
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1.ビカクシダの貯水葉。
っということで本日は、
今年2020世界らん展で購入したP.willinckii pygumaeumを、
コルクから板につけ直してから2カ月が経った記録を兼ねて、
「ビカクシダの貯水葉」について考えてみたいと思います。
今現在(2020.4)、
pygumaeumは貯水葉を展開中です。
1枚の貯水葉を伸ばし切り、
現在2枚目の貯水葉を展開中です。
そして3枚目の貯水葉が控えています。
ビカクシダを問わず、
葉っぱに付いた物理的な傷は治りません。
そしてビカクシダに関して言えば、
この貯水葉は貴重な根張りスペースでもあるので、
「無傷」で健全な貯水葉を展開して頂きたいです。
2.貯水葉の役割。
ビカクシダは胞子葉と貯水葉という2種類の葉を作る不思議な植物ですが、
どちらの葉にも「役割」があります。
胞子葉はその名の通り、
成熟してくれば繁殖のために胞子を付ける葉ですが、
今回は「貯水葉の役割」について改めて考えてみたいと思います。
2-1.貯水タンクとしての葉。
ビカクシダは自然界で樹木に着生している植物です。
つまりそれは地面に根を張る植物と比べると、
雨などで確保出来る水分の量が限られています。
樹木に着生しているにも関わらず、
雨で得られる水分の量が少ないっというのは植物にとって劣悪な環境ですが、
その環境に適応するためにこの機能が発達したのだと考えられます。
そう、
貯水葉というのはその名の通り、
「貯水することが出来る葉」が貯水葉なのです。
ちなみに貯水葉を切るとスポンジ状になっています。
2-2.栄養をかき集める葉。
そして「貯水葉」というのは水を溜める機能の他に、
まるで冠のように発達した形状で落ち葉などをかき集める役割もあり、
落ち葉をかき集めて生長の養分にします。
ビカクシダがシダ植物なのに「肥料食い」と言われる所以はここにあるのではないでしょうか。
しかしビカクシダは肥料を過度に施さなくても十分に育ってくれる植物でもあります。
それはつまり「土に植わっている植物」に比べて栄養はいらないけれど、
「シダ植物の中では」肥料食いというのが正しい理解なのかもしれません。
そして種類によっては貯水葉が余計な水分を吸収しにくくしたり、
樹木に巻き付きその身を固定する役割もあります。
2-3.根を張るスペースになる。
ビカクシダは、
得られる水分も限られているし、
栄養分をかき集めるのも限られているし、
更に言えば「根を張るスペース」も限られています。
しかしそれを補うのもこの「貯水葉」なのです。
貯水葉があるからビカクシダは過度に植え替える(付け替える)必要もありません。
しかしながら私たちの手元では貯水葉を出す枚数が少なかったりすることもありますので、
その際は適宜に水苔を増したりする必要もあると私は考えています。
3.貯水葉が出てこなくても気長に待て!
ここまで貯水葉についてお話しましたが、
もしかすると、
っというビカクシダもいるかもしれませんが、
ビカクシダは種類によって貯水葉を出すシーズンと、
胞子葉を出すシーズンが異なる子がいます。
なので今貯水葉がなくてもご安心ください!
きっといつか立派な貯水葉が出てきますから!
個人的にビーチ―やウィリンキー、
ビフル系のビカクシダは秋から冬にかけて貯水葉を出しやすい傾向があると思います。
でもヒリー系はまた違うような...
コロナやリドレイも違いますから、
それぞれ個性があって面白いんですよねw
4.まとめっというか感想。
すでにビカクシダを育てられている方にとっては、
もううんざりするような話かもしれませんが、
せっかくピグマエウムが綺麗な貯水葉を展開中だったので、
頑張って盛り上げてみました。笑
動きが遅いと言われていましたが、
あまりそれは感じません。
(他のウィリンキーに比べれば確かに遅い気もしますが...)
しっかり貯水葉を作って丈夫なビカクシダに育ってもらいたいですね!はい!